① 耳鳴・めまい(70才・女性)


     今年、古稀を迎えたご婦人の相談です。7月上旬に、めまい、耳鳴り、手足の浮腫みの改善を目的に、ご家族と一緒になりた安心堂を訪れました。

 日頃、血圧が140台とやや高めで、他メニエールや糖尿病の既往歴がありました。

 

 全身に痛みや炎症はないようで、ご年齢的にもそろそろ漢方の「腎虚」が進み始めているご様子でした。

 めまいは、気圧の変わり目などに起こりやすく、また耳の奥で水が滴り落ちるような感覚は絶えず、昼夜続いているとのことでした。

① 漢 方 薬


 食欲や便通などを伺うかぎりでは、胃腸も然程ご丈夫ではないようでした。

 そこでまずは、胃腸の消化・吸収力の回復、および水分代謝の改善を優先し、漢方で「脾」を元気にする処方を2種類(各々10日分×2クール)服用頂きました。

 

 ご本人曰く食欲の回復と共に、めまいと耳鳴りは、日に日に改善してゆき、最初に訪れた時の半分位にまで、落ち着いてきたと仰っています。 

 

 約3週間の服薬後、主訴のうち、めまいと耳鳴りには明らかな改善がみられました。ただ、残念ながら手足の浮腫みには全く変化が見られませんでした。 

 丁度、梅雨明けの時分から、食欲も出始めてきており、漢方で後天の脾(胃腸)が整い始めたこのタイミングで、今回からは、いよいよ先天の腎を補う処方を追加し、現在結果待ちの状況です。♪