ストレスとは本来、力によって物体に生じるゆがみを意味します。これを医学に応用し、身体に外から加えられる刺激をストレッサー、そして体に生じたひずみをストレスと言います。

　仕事が忙しい、家族が病気など、嫌なことや心配事がストレスの原因となるのは当然です。しかし結婚、妊娠、出産、子供の進学、職場での昇級など、本来うれしい事も、場合によってはストレスの原因となります。

　人間が人間である限り、心の問題は常に付きまとい、避けて生きることは非常に難しいものです。

　ストレスの多き現代社会を、生き抜かねばならない我々にとって、漢方薬と心身調和の養生は、大変心強い味方となりえます。

　些細な悩みやイライラといえども、長年積み重なれば、いずれ自律神経失調症や心身症など、こころと体の不調を招きます。

　漢方薬の活用で、日頃から「こころの免疫力」を高めておければ、感情の波立ちが和らぎ、人間関係がより円滑に保たれやすくなります。

　漢方に心身一如という言葉がありますが、体に余裕が生まれると、心のキャパが増し、いつしか胸のつかえやわだかまりが、消えていることも。「まっ、どうにかなるさ」という気持ちが、不思議と芽生えたりもします。

　皆様にとって、漢方との出会いが心身調和を下支えとなり、長くて暗い心のトンネルから抜け出す、大切な一歩となれば幸いです。

　心地よい睡眠は、一日の疲れを癒し、明日への活力を与えてくれます。しかしながら、現代ではストレス、不規則な食習慣、高齢化等の影響からか、不眠で悩む方が急増しています。

　眠りの質を数値化することは難しく、単に気のせいと片付けられることもあり、本人の辛さはあまり理解されないようです。

　不眠は一般に、脳や神経系の問題と扱われますが、漢方では内臓のバランスや血流も含め、全身状態と密接につながると考えます。

　現代医学でとかく見過ごされがちな「心と体の調和」を図る技術に関して、漢方には２千年以上にわたる経験の蓄積があります。

　安定剤や睡眠薬に頼り過ぎず、より自然な方法で昼夜のリズムを調え『 眠り易い 体質』の土台づくりを、サポートさせて頂きます。

　一人でも多くの方が、辛い不眠の悩みから解放されますように。