耳鳴りとは周囲の音声とは無関係に、耳や頭の中で様々な音が聞こえる状態を指します。ひとによって「キーン」「ジー」「ザー」などの音が鳴っているように感じます。一般に、現代医学でも治療が難しいと言われています。 　

　一方漢方では、「耳は腎に通ず」と言い、加齢と関係の深い内臓の「腎」を補う漢方薬で、聴覚の衰えを積極的に防止します。

　また近頃では、突発性難聴を含め、10～30代の若い世代でも、寝不足や過度のストレスを機に、耳のトラブルを繰り返すケースも少なくありません。

　神経の高ぶりや緊張と関わる「肝」を穏やかに調え、過労やストレスに負けない体作りを、漢方薬で中からサポートして参ります。

→ 漢方体験記　耳鳴り めまい

　虫が飛んでいるように見える目の症状に、飛蚊症があります。明るい場所や空を見た時など、目の前を蚊や、糸くずのようなものが浮かんで見えます。こうした現象は、どうして起こるのでしょうか。 　

　私たちの目の中には、硝子体というゼリー状の透明な液体が詰まっています。外側から角膜、そして水晶体を通ってきた光は、この硝子体を通り抜けて網膜まで達します。

　そして、硝子体に何らかの理由で濁りが起こると、明るい所を見た時、その影響が網膜に現れます。影は眼球の動きと共に動き回り、不快でうっとうしく、仕事や生活の質を著しく低下させます。 　

　まずは眼科にて、網膜剥離や眼底出血など、重大な病気が隠れていないことをご確認下さい。器質的な異常のない場合、飛蚊症を招く体のタイプ（漢方の証）を鑑別し、内服の漢方薬で中から体質改善を図ります。

　主に「肝」や「腎」など、目も含め五官の衰えと関係する内臓をフォローし、毛細血管中の血流をスムーズに整えます。

　漢方薬と並行し、睡眠や食養生なども積極的取り入れ、日頃気にならないレベルにまで、飛蚊症状の和らいだご相談者さまも多くいらっしゃいます。

　年齢だからと諦めず、漢方の「飲む目薬」の力も活用し、一人でも多くの方に明るくクリアーな視野を、取り戻して頂ければと思います。